2010年03月25日

紙の材質を作る:ザラザラ紙・シワシワ紙

3type_s.gif

円を変形した形のハートや雫(しずく)を作りました。背景を考える時に、イラストレーターでの白やベージュの背景ではしっくりこず、色々試した結果、吹付け風のザラザラした紙っぽいものに落ち着きました。ハートや雫(しずく)などのオブジェクトは「透明」パレットの描画モードを「比較(暗)」にしています。

背景の質感を変えると、それに伴い全体のイメージを少し変えることもできます。例えば下の例はシワシワな紙を用いました。
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古びた感じの地図


tuto_shiwa07.jpg
やわらかい感じの招待状


ザラザラした質感の背景シワシワの質感の背景をおこのみで調節できる方法をご紹介したいと思います。今回はフォトショップを使います。
気軽に手早く作る方法はこちら

tutorial.gif

◆ザラザラした紙質の作り方(吹付け風)

tuto_fuki01.jpg

白で塗ったレイヤーを準備します。(わかりやすいように黒枠を付けています。)


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白で塗ったレイヤーをフィルタ>ノイズ>ノイズを加える今回の設定は量:50%、ガウス分布、グレースケールノイズ。色々試して、お好みで変えてください。


tuto_fuki03.jpg

最初に白く塗ったレイヤーはこのようにノイズが分布します。


tuto_fuki04.jpg

ザラザラ感を出すために、分布させたノイズに少ーし立体感を加えます。フィルタ>表現手法>エンボスで上のパレットが出てきます。今回の設定は:角度=120°、高さ=1pixel、量=70%。プレビューにチェックを入れ、様子をみながら数値を変えてみて下さい。


tuto_fuki05.jpg

レイヤーはノイズに立体感が加わりこのようになります。


tuto_fuki06.jpg

今の状態だと、ヘタすると「紙やすり」のようになってしまうので、軽くなめらかにします。フィルタ>ぼかし>ぼかし(ガウス)で設定:半径:0.5pixel

tuto_fuki07.jpg

なめらかなザラザラ、吹付け風の質感になりました。


tuto_fuki08.jpg

背景の基本となる色を新しいレイヤーに作成します。

tuto_fuki09.jpg

先ほど作ったザラザラ、吹付け風の質感のレイヤーの上に載せます。

tuto_fuki10.jpg

ベージュのレイヤー描画モードを「オーバーレイ」にすれば、質感が現れます。


shapes_s.jpg
多少目の粗さの違いがありますが
上の手順で作りました。



◆シワシワの紙質の作り方
tuto_shiwa01.jpg

白で塗ったレイヤーを準備します。(わかりやすいように黒枠を付けています。)


tuto_shiwa02.jpg

パレットは黒と白の設定にし、フィルタ>描画>雲模様2を適用します。何度か適用すると、濃い模様になります。今回は5回ぐらい繰り返しました。


雲模様1と雲模様2があり、色々な場面で活用できるパワフル機能です。それぞれの特徴は以下のようです。Adobeのユーザーガイドより抜粋。(CS4の場合ですが、CSでもだいたい同じ。)
Photoshop CS4 ユーザガイド

雲模様 1
描画色と背景色の間のカラーをランダムに変化させて、ソフトな雲のパターンを生成します。 より鮮明な雲の模様を作るには、Alt キー(Windows)または Option キー(Macintosh)を押しながらフィルタ/描画/雲模様 1 を選択します。 雲模様 1 フィルタを適用すると、アクティブレイヤー上の画像データが置き換えられます。

雲模様 2
描画色と背景色の間のカラーをランダムに変化させて、雲のパターンを生成します。 差の絶対値モードでカラーを合成する場合と同じ方法で、雲のデータと既存のピクセルを合成します。最初に雲模様 2 フィルタを選択するとき、画像の一部が雲模様に反転します。 フィルタを何度か適用すると、大理石のテクスチャに似た縞模様が作成されます。 雲模様 2 フィルタを適用すると、アクティブレイヤー上の画像データが置き換えられます。



tuto_shiwa03.jpg

フィルタ>表現手法>エンボスでシワの立体感を出します。設定:角度=120°、高さ=3pixel、量=90%ぐらいです。お好みで調節してください。


tuto_shiwa04.jpg

このように大理石っぽい模様がシワに変わりました。


tuto_fuki08.jpg

背景の基本となる色を新しいレイヤーに作成します。


tuto_shiwa05.jpg

先ほど作ったシワシワの質感のレイヤーの上に載せます。

tuto_shiwa06.jpg

ベージュのレイヤー描画モードを「オーバーレイ」にすれば、質感が現れます。思い通りので気にならなければ、やり直すか、この時点でも多少シワシワ感をコントロールすることが出来ます。
イメージ>色調補正>レベル補正 OR トーンカーブ OR 明るさ・コントラストなどで雲模様のレイヤーのシワの深みを調節できます。下はイメージ>色調補正>レベル補正で調節したものです。

【シワを抑える場合】
tuto_shiwa07_a.jpg
雲模様のレイヤーをイメージ>色調補正>レベル補正
右端にある白矢印を左にスライドさせます。(入力レベルの数値でも可能)
全体的に白くなり、ほんのりシワになりました。


tuto_shiwa07.jpg


【シワを強める場合】
tuto_shiwa08_a.jpg
雲模様のレイヤーをイメージ>色調補正>レベル補正
左端にある黒矢印を右側にスライドさせます。(入力レベルの数値でも可能)
全体的に暗くなり、シワが強くなりました。


tuto_shiwa08.jpg




上では自分で調節できる方法でしたが、今度は、時間の無い場合や気楽に手早く作れる方法です。

◆気軽に手早く作る方法
tuto_fuki08.jpg

お好きな色を塗ったレイヤーを用意します。上と同じようにベージュを塗りました。

texture_panel.jpg

そのレイヤーを選択したままフィルタ>テクスチャ>テクスチャライザで上のパネルが出てきます。お好きな「テクスチャ」:レンガ/麻布/カンバス/砂岩を選べば出来上がりです。多少の調節はパネル上で出来ます。

texture_canvas.jpg
カンバス


texture_asa.jpg
麻布


texture_sand.jpg
砂岩












posted by Aoi at 12:59| Comment(2) | TrackBack(0) | フォトショップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Illustrator CS5を使っているのですが、CS5にはフィルタが無いんですよ・・・。
Photoshop効果でノイズっぽいのは出せるのですが、エンボスのように立体感を出す方法って無いのでしょうか・・・?
知っていたら教えてください。よろしくお願いします。。。
Posted by ticaro at 2012年05月30日 00:20
ticaroさん、お返事遅くなってしまいました。

イラストレーターでエンボスのように立体感を出す方法ですと、私が知っている範囲になってしまいますが、
 効果>3D>押し出し・べベル〜
がまだ近いですかねぇ。
すみません、詳しくわからなくて。
Posted by 管理人Aoi at 2012年08月14日 23:44
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